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自賠責保険と任意保険の違いとは|保険料の違いや役割・補償の範囲

2022年5月10日

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自動車保険には自動車損害賠償責任保険(通称:自賠責保険・強制保険)と自動車任意保険(通称:任意保険・自動車保険)があります。

任意保険は自賠責保険の補償範囲をを超えた部分を補償する別々の契約となりますので、同じ保険会社でも別会社の保険に加入しても問題ありません。

自賠責保険と任意保険の大きな違いは、絶対入らなければならない保険か入るか入らないかを任意で決められる保険かの違いです。

自動車(二輪車を含む)を購入し陸運局でナンバーを取得する際に必ず加入しなければならないのが自賠責保険(強制保険)、加入するかしないかを任意で決められるのが任意保険です。

  • 自賠責保険:必ず入る保険
  • 任意保険:加入するかしないかは自由

それでは自賠責保険と任意保険の違いを解説していきます

自賠責保険と任意保険の補償の範囲と違い

交通事故の損害を補償してくれる自動車保険は大きく分けて以下の4種類の損害補償に分類されます。

自賠責保険で補償の対象となるのは相手側の人身にかかわる補償のみです。物を壊してしまった場合や相手の車、自分の車はもちろん自分の怪我にも支払われません。

任意保険は自賠責保険の補償範囲を超える部分をカバーできる補償範囲が広い保険で、契約内容によって補償範囲を選ぶことができます。

被害者への損害補償

  • 人身(怪我の治療費や休業補償、死亡などの損害補償)
  • 物損(車の修理代や建物などの構造物の損害補償)

加害者の損害補償

  • 人身(加害者自身が怪我や死亡した場合の損害補償)
  • 物損(加害者の車の修理などの損害補償)

このように事故の加害者側と被害者側のそれぞれの損害にお金を支払ってくれるのが自動車保険ですが、自賠責保険と任意保険では、それぞれ補償できる損害の種類や範囲が大きく違います。

特に任意保険は補償の範囲や支払われる保険金の上限は契約内容によって変わってくるので注意が必要です

自賠責保険の補償の範囲と保険金の上限

自賠責保険は被害者救済のための最低限の保険で、人身事故の場合の対人の損害だけが補償の対象になります。

間違って理解している方も時々いるようですが、相手の車やガードレールなど「物」に対する損害には一切保険金は支払われません。

「物」に対しての補償には後述する任意保険を掛けてておくしかありません。

自賠責保険の支払い限度額について

・死亡事故の場合:被害者1名につき3,000万円(被害者が死亡するまでの治療費、葬儀代、逸失利益、慰謝料(本人と遺族に対する慰謝料)をすべての合計で被害者1名につき最大3,000万円)

・後遺障害が残った場合:被害者1名につき4,000万円
(事故が原因で身体に残った障害に対し、逸失利益や慰謝料の合計)

・障害(ケガ)を負わせた場合:被害者1名につき120万円
(ケガの治療費や通院のための交通費、休業補償、慰謝料など)

*逸失利益とは、事故によって働けなくなったり、会社を解雇されるなど将来得られるはずであった利益のことです。

強制保険である自賠責保険の補償範囲や支払われる保険金の限度は本当に最低限です。
また、相手の車や事故によって壊してしまった「物」への補償は一切行われません。
交通事故で万が一自分が加害者になった場合に備えて自賠責保険だけでなく、
補償範囲が広くさらに上乗せして保険料が支払われる任意保険という制度があります。

自賠責保険の保険料は一律で決まっています

自賠責保険は保険を掛ける人や年齢によって支払う保険金額はかわりません。

また、保険の等級という概念は自賠責保険にはありませんので、事故を起こしたことで保険を使っても任意保険のように保険等級が下がって保険料が上がるということもありません。

自賠責保険の保険料は車の種類によって定められています。例えば、自家用乗用自動車(白ナンバーの乗用車)の場合24か月で25,830円といった具合です。バイクの場合は、排気量の大きさによって保険料が定めれれています。

普通自動車と軽自動車の自賠責保険の保険料

  37か月 36か月 25か月 24か月 13か月 12か月
自家用乗用自動車 27,770円 27,180円 20,610円 20,010円 13,310円 12,700円
軽自動車 27,330円 26,760円 20,310円 19,730円 13,150円 12,550円

任意保険の補償の範囲と保険金の上限


任意保険は人身事故の損害賠償のうち、自賠責保険の補償の上限を超える損害の補償に加え、相手の物損の補償や加害者自身の怪我の治療費や車の修理代なども対象にすることができる補償範囲の広い保険です。

任意保険のポイントは対人・対物に対する補償を無制限にできるなど手厚い補償をつけられる点や自分自信のケガや車の修理代にも保険を掛けられる点です。

しかし、補償内容や条件、保険会社独自の特約、保険料の金額などは年齢や車種、支払われる保険金の上限など個別で設定されるためわかりにくく、保険料の掛け金も高額になってしまうのがネックです。

保険料が高いとはいえ、交通事故の損害補償は場合によっては数億円になるなど高額になることも珍しくなく、車を運転するなら万が一に備えて必ず掛けておくべき保険です。(保険料の掛け金は、保険会社や運転者の年齢、保険の条件などによって変わってくるので、複数の自動車保険会社で見積もりをとって比較検討するのがおすすめです)

任意保険の補償内容について

任意保険の補償内容は大きく分けると以下の種類の補償が対象になります。

  • 自賠責保険の賠償金額を超える部分の補償の保険(対人保険)
  • 事故の相手の物損に対する補償の保険(対物保険)
  • 自分自身の死亡やケガ、同乗者の死亡や怪我に対する保険(搭乗者傷害保険・人身傷害保険・自損事故保険)
  • 事故の加害者が無保険だった時やひき逃げで相手が特定できない場合の損害を補償してくれる保険(無保険車傷害保険)
  • 自分の車や積載物に対する損害の保険(車両保険)

支払われる保険金の上限は対人・対物の場合最大無制限車両保険はその車の時価総額までなどと上限が決まっている保険もあります。

その他、無保険車による被害を受けた場合の補償や被害者になった場合に弁護士に相談したり示談を頼ん場合の費用を一定額補償してくれる特約のほか、ロードサービス、125cc以下のバイクの事故も補償してくれるファミリーバイク特約などオプションで付けられる補償もたくさんあります。

任意保険は自分のケガや車の損害も補償してくれる保険です

自賠責保険は事故の相手や同乗者の人身事故に対してのみ支払われる保険ですが、任意保険の搭乗者傷害保険・人身傷害保険・自損事故保険は自分のケガも補償してくれる保険です。

交通事故の被害者になった場合は相手の保険から支払ってもらえるのに、なぜ自分のケガや死亡を補償する必要があるのか?と疑問に思う方もいると思います。

交通事故には事故の状況に応じた過失割合が決められています。

相手が全面的に悪い事故の場合は相手側の過失が100%となり、全額を加害者側が損害を支払うことになりますが、場合によっては被害者側の過失も問われることがあります。

仮に被害者側の過失が20%と判断された場合、自分のケガの治療費などは相手側から80%の割合の金額しか補償してもらえません。

その過失割合によって自己負担分しなければならない損害の補償をしてくれるのが、任意保険の搭乗者傷害保険や人身傷害保険なのです。

交通事故は、明らかにこちらに非が無いと思っていても過失に問われることがありますので、人身傷害保険は大きめの補償を付けておいたほうがいいかもしれません。

任意保険の特約はつけておくとさらに安心!

任意保険の特約は保険会社によって内容が若干ことなることもありますが、とてもお得で安心の特約が多いので必要に応じてつけておくとよいでしょう。

人気の特約ではファミリーバイク特約や弁護士費用特約、等級プロテクト特約などたくさんあります。

自賠責保険と任意保険は別会社でも大丈夫?デメリットはない?

自賠責保険と任意保険をそれぞれ別会社で契約してもまったく問題ありません。

同じ保険会社のほうが事故の際に連携がスムーズになるなどと言われることもありますが、それほど大きくはかわらないのが普通です。

また、別会社だから保険が支払われないといったこともありませんので、心配は無用です。(自動車保険を取り扱う会社の中には、自賠責保険と任意保険の両方を取り扱うところはもちろん、任意保険のみ取り扱う保険会社も数多くあります)

自賠責保険は強制保険とも呼ばれていて、次の車検までの複数年の保険期間で契約しますが、任意保険の場合は1年間の契約期間なので毎年見直しができたり保険会社の乗り換えも可能です。

毎年見直すことで保険料の安い保険会社への乗り換えや、より補償の厚い保険会社に乗り換えることがでいきますので、保険契約期間満了前に複数社に自動車保険の見積もりをとるのをおすすめします。

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事故の際に自賠責保険と任意保険ではどちらが先に支払われるの?


自賠責保険は事故の相手の人身事故や自分の車にのっていた同乗者の人身事故に対してまず先に支払われます。

損害額が自賠責保険の支払限度を上回ってしまうときに、上乗せ分として任意保険の対人賠償が支払われます。

対物補償に関しては自賠責保険では補償されませんので、任意保険が支払われます。

車対車の事故の場合は、どちらが先に支払われるかというよりも、
対人にはまず自賠責保険、相手の車など対物には任意保険という具合に保険が使われます。

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