※アフィリエイト広告を利用しています。
車を持っていると「自賠責保険」と「任意保険」の2つに関わることになりますが、その違いを正確に説明できる方は意外と少ないと思います。
車検のときにまとめて払っているのが自賠責、毎年更新の案内が来るのが任意保険。なんとなくそう理解していても、「自賠責でどこまで補償されるのか」を誤解したまま任意保険の補償を削ってしまうと、事故のときに致命的なことになります。
この記事では、自賠責保険と任意保険の違いを補償範囲・限度額・保険料の3つの角度から整理します。あわせて、2026年11月1日から13年ぶりに値上げされる自賠責保険料の新旧料金も載せました。
自賠責保険と任意保険の一番大きな違い
違いは「強制か任意か」だけではありません。誰のための保険かが根本的に違います。
| 自賠責保険 | 任意保険 | |
|---|---|---|
| 加入 | 法律で義務(強制保険) | 入るかどうかは自由 |
| 目的 | 被害者の救済 | 加害者側の負担をカバーする |
| 補償の対象 | 相手のケガ・死亡のみ | 相手の物損、自分のケガ、自分の車まで |
| 限度額 | 法律で決まっている | 契約で選ぶ(対人・対物は無制限が基本) |
| 契約期間 | 車検に合わせて複数年 | 原則1年 |
| 等級 | なし(誰が入っても同額) | あり(事故で保険を使うと上がる) |
自賠責保険は「相手のケガ・死亡」しか補償しません。相手の車も、ガードレールも、自分のケガも、自分の車も、一切対象外です。ここが最大のポイントです。
自賠責保険の補償範囲と限度額
自賠責保険は人身事故の被害者救済に特化した保険で、支払われる上限は法律で決まっています。
| 損害の区分 | 被害者1名あたりの限度額 |
|---|---|
| 傷害(ケガ) | 120万円 |
| 後遺障害(常時介護を要する場合) | 最高4,000万円 |
| 後遺障害(上記以外) | 第1級3,000万円~第14級75万円 |
| 死亡 | 3,000万円 |
数字だけ見ると「3,000万円あるなら十分では」と思うかもしれませんが、注意すべきはケガの120万円のほうです。
この120万円には、治療費だけでなく通院の交通費・休業損害・慰謝料がすべて含まれます。骨折して入院、しばらく仕事を休んだ——このくらいの事故でも簡単に超えます。超えた分は加害者の自己負担です。
そして死亡・後遺障害についても、実際の裁判では1億円、2億円という賠償額が出ています。自賠責の3,000万円で足りるという話にはなりません。
自賠責保険の保険料|2026年11月1日から値上げ
自賠責保険料は、運転者の年齢や等級とは無関係に車種と契約期間だけで決まります。誰が入っても同じ金額です。
その保険料が、2026年11月1日始期の契約から13年ぶりに引き上げられます。全車種平均で6.2%の値上げです。治療費の上昇と、これまで値下げの原資になっていた滞留資金が減ったことが理由とされています。
自家用乗用自動車・軽自動車(本土)
| 車種・期間 | 現行(~2026年10月31日) | 2026年11月1日~ |
|---|---|---|
| 自家用乗用 24か月 | 17,650円 | 18,560円 |
| 自家用乗用 25か月 | 18,160円 | 19,070円 |
| 自家用乗用 36か月 | 23,690円 | 24,690円 |
| 自家用乗用 37か月 | 24,190円 | 25,180円 |
| 軽自動車 24か月 | 17,540円 | 18,660円 |
| 軽自動車 25か月 | 18,040円 | 19,170円 |
| 軽自動車 36か月 | 23,520円 | 24,830円 |
| 軽自動車 37か月 | 24,010円 | 25,330円 |
中古車を買って車検2年付きなら24か月、新車で3年車検なら36か月。車検の残り期間との兼ね合いで25か月・37か月を選ぶこともあります。
バイク(本土)
| 車種・期間 | 現行(~2026年10月31日) | 2026年11月1日~ |
|---|---|---|
| 原付(125cc以下)12か月 | 6,910円 | 7,800円 |
| 原付(125cc以下)24か月 | 8,560円 | 9,630円 |
| 軽二輪(125cc超250cc以下)12か月 | 7,100円 | 7,550円 |
| 軽二輪(125cc超250cc以下)24か月 | 8,920円 | 9,290円 |
原付は長期契約ほど1年あたりが安くなります(現行だと36か月で10,170円)。乗り続けるつもりなら長めに契約したほうが得です。
車検のないバイクは「切らす」事故が起きやすい
私はセカンドカーとしてZ125PROに乗っていますが、250cc以下のバイクには車検がないので、自賠責は自分で管理して更新する必要があります。
車なら車検のたびに強制的に更新されるので切れることはまずありません。しかしバイクは、ステッカーの年月を自分で見ていないと普通に切れます。自賠責が切れた状態で公道を走れば無保険運行で、違反点数6点(即免許停止)+1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金という重い扱いです。
私は更新のたびに長めの期間で契約して、切れる回数そのものを減らすようにしています。原付・軽二輪の自賠責はコンビニやネットでも加入できるので、手続き自体はすぐ終わります。
任意保険がカバーする範囲
任意保険は、自賠責が対象にしない部分をまとめて引き受ける保険です。
| 補償 | 対象 | 自賠責では |
|---|---|---|
| 対人賠償 | 相手のケガ・死亡のうち自賠責を超える部分 | 120万円/3,000万円まで |
| 対物賠償 | 相手の車・ガードレール・店舗など | 対象外 |
| 人身傷害 | 自分・同乗者・家族のケガ | 対象外 |
| 搭乗者傷害 | 車に乗っていた人のケガ | 対象外 |
| 無保険車傷害 | 相手が無保険・ひき逃げの場合 | 対象外 |
| 車両保険 | 自分の車の修理・盗難・自然災害 | 対象外 |
対人・対物は無制限を前提に考えるのが基本です。無制限にしても保険料はそれほど変わりませんし、賠償額に上限がある契約は、いざというとき本当に困ります。
特約では、125cc以下のバイクの事故もカバーするファミリーバイク特約や、示談が難航したときに使える弁護士費用特約あたりが実用性が高いところです。
自分のケガを補償する保険がなぜ必要なのか
「被害者になったら相手の保険から払ってもらえるのに、なぜ自分のケガの補償がいるのか」と思う方もいると思います。理由は過失割合です。
明らかにこちらが被害者に見える事故でも、過失ゼロと認定されるケースはそれほど多くありません。仮に自分の過失が20%とされると、治療費のうち20%は相手から出ません。この自己負担分を埋めるのが人身傷害保険です。
単独事故や、相手が任意保険に入っていなかった場合も同じです。相手任せにできない部分は必ず残ると考えておいたほうがいいと思います。
こんな人は一度見直したほうがいい
- 対人・対物の限度額が無制限になっていない
- 人身傷害を付けていない、または金額が極端に低い
- 数年間まったく内容を見直さずに自動更新している
- 2台目以降で、同じ特約を重複して契約している
- 125cc以下のバイクに乗るのに、バイク保険もファミリーバイク特約も未加入
とくに「安くしたい」という理由で対物を有限にしたり人身傷害を外したりしている場合は要注意です。削ってよい補償と、削ってはいけない補償があります。どこを削るべきかは自動車保険の見直し完全ガイドで順番に整理しています。
自賠責と任意保険は別の会社でもいい?
まったく問題ありません。自賠責は車検のタイミングでディーラーや整備工場を通して加入することがほとんどで、任意保険は自分で選ぶ。この組み合わせがむしろ一般的です。
「同じ会社のほうが事故対応がスムーズ」と言われることもありますが、実務上そこまで大きな差は出ません。別会社だから保険金が出ないということもありません。
事故のとき、どちらが先に支払われる?
相手のケガ・死亡についてはまず自賠責から支払われ、限度額を超えた分を任意保険の対人賠償が上乗せします。
相手の車やガードレールなどの物損は自賠責の対象外なので、最初から任意保険の対物賠償が使われます。
まとめ
- 自賠責は相手のケガ・死亡だけを補償する強制保険。物損も自分のケガも対象外
- ケガの限度額は治療費・休業損害・慰謝料をすべて含めて120万円。実際の事故では簡単に超える
- 保険料は車種と期間だけで決まり、2026年11月1日から13年ぶりに値上げ(自家用乗用24か月 17,650円→18,560円)
- 250cc以下のバイクは車検がないので、自賠責を切らさない管理が自己責任
- 任意保険は対人・対物を無制限にしたうえで、人身傷害と必要な特約を残すのが基本
自賠責は誰が入っても金額が同じなので比較の余地がありませんが、任意保険は同じ補償内容でも会社によって保険料がかなり違います。満期が近い方は、補償を削らずに保険料だけ下げられないか、一度比較してみるといいと思います。
\ 最大20社一括見積り /


コメント