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カーリースは「月々定額で新車に乗れる」のが魅力です。税金も車検もコミコミ、という説明を見て検討している方も多いと思います。
ただ、ここで確認しておきたいことがあります。そのリース料に、任意保険は含まれていません。
しかも、カーリースには持ち家の車にはない、リース特有のリスクがあります。事故で車が全損したとき、車がなくなったのにリース料の支払い義務だけが残る——という状況です。
この記事では、カーリースのリース料に何が含まれ何が含まれないのか、そしてリース特有の落とし穴にどう備えるかを整理します。
リース料に含まれるのは自賠責まで|任意保険は別途必要
カーリースのプランに含まれるのは、車両代金・自動車税・車検費用・メンテナンスといったところまでで、任意保険は基本的に含まれません。
例として、コスモMyカーリース(旧コスモスマートビークル)の3つのパックを見てみます。
| ゴールド | シルバー | ホワイト | |
|---|---|---|---|
| 自動車税 | ○ | ○ | ○ |
| 車検・メンテナンス | ○ | 一部 | × |
| 自賠責保険(車検時) | ○ | ○ | ×(任意で追加可) |
| ロードサービス | ○ | × | × |
| 任意保険 | × | × | × |
どのパックにも任意保険は入っていません。つまりカーリースでも、任意保険は自分で契約する必要があります。
自賠責保険が補償するのは相手のケガ・死亡だけで、しかもケガは1名あたり120万円が上限です。相手の車も、ガードレールも、自分のケガも、一切対象外。自賠責だけで公道を走るのは、実質的に無保険と変わりません。
自賠責と任意保険の役割の違いは自賠責保険と任意保険の違い|補償範囲・限度額と2026年11月の値上げまで整理で詳しく解説しています。
カーリース最大の落とし穴|全損したら「中途解約金」が来る
ここがこの記事で一番伝えたいところです。
カーリースの契約中に事故を起こし、車が全損になったとします。車は直せませんが、リース契約は残っています。この場合、多くのカーリースでは契約が中途解約となり、残りのリース料に相当する「中途解約金」を一括で請求されます。
問題は、ここに車両保険を当てても足りないことがあるという点です。
通常の車両保険が支払うのは「その車の時価額」までです。一方で中途解約金は「残りのリース期間ぶんの支払い」で計算されます。この2つは連動していないため、時価額 < 中途解約金 になると、その差額は自己負担になります。
車を失ったうえに、数十万円の請求が来る。これがカーリース特有のリスクです。
逆に車両保険金額を高く設定しすぎると、今度は使われない補償に保険料を払うことになります。どちらに振れても損をする、という厄介な構造です。
リースカー車両費用特約で差額を埋める
この問題に対応するのがリースカー車両費用特約(カーリース車両費用特約などとも呼ばれます)です。カーリース会社や保険会社が用意しています。
| 状況 | 補償の考え方 |
|---|---|
| 全損のとき | リース契約の中途解約費用が補償される。自己負担が出ないように設計できる |
| 分損(修理できる)のとき | 修理費から免責金額を差し引いた額が支払われる |
ポイントは、補償額を「車の時価額」ではなく「中途解約費用」に合わせられることです。これによって、不足も過剰もない状態にできます。
この「時価額と、実際に必要な金額がズレる」という構造は、対物超過修理費用特約とまったく同じ発想です。保険は「時価額」を基準に動くけれど、現実に必要なお金は別の理屈で決まる——このギャップを埋める特約がある、と覚えておくと理解しやすいと思います。
カーリースを検討している方は、この特約を扱っている保険会社かどうかを契約前に確認してください。リース会社が提携保険を用意していることもあります。
ロードサービスはプラン次第|「付いているはず」が危ない
カーリースの説明では「ロードサービス付き」と書かれていることがありますが、これは上位プランに限られることが多いです。
先ほどの表のとおり、コスモMyカーリースでロードサービスが付くのはゴールドパックだけです。シルバー・ホワイトを選んだ場合は付きません。
つまり、「リースだからロードサービスは考えなくていい」とは言えません。自分が選ぶプランに付いているかを確認し、付いていないなら自動車保険の付帯サービスかJAFで備える必要があります。
どちらで備えるべきかはロードサービスはJAFと保険付帯どっちがいい?違いと選び方を正直に解説にまとめています。バッテリー上がりやパンクは、新車でも普通に起こります。
カーリースの任意保険で確認すること
- 対人・対物は無制限にする。ここはリースでも所有でも変わらない
- 車両保険は基本的に付ける。リース車は原状回復して返す前提なので、傷や損傷の負担が自分に来る
- リースカー車両費用特約を付けられるか確認する
- ロードサービスがリース側に付くか、保険側で用意するかを整理する
- 運転者の範囲・年齢条件を実態に合わせる
とくに車両保険の扱いは、所有している車とは判断が変わります。自分の車なら「古くなったから車両保険は外す」という選択ができますが、リース車は最終的に返却する義務があり、傷や損傷の修理費を求められることがあります。車が古くなっても、負担がなくなるわけではありません。
所有とリースでは「守るもの」が違う
私はNB8Cロードスターを長く維持していて、カーリースは使っていません。ただ、旧車を持っていると「時価額」という数字にはずっと悩まされます。
走行距離が11万kmを超えた車の時価額は、実際に直すのにかかる費用とはまるで一致しません。手を入れてきた分も、同じ状態の個体を探す難しさも、その数字には反映されないからです。
カーリースの中途解約金の問題は、これと同じ構造をしています。保険は時価額で動くのに、現実に請求される金額は別の理屈で決まる。だから差額が出る。
違うのは、守る対象です。所有している車なら守るのは「その車自体」ですが、リース車で守るのは「契約上の支払い義務」です。車がなくなっても支払いは消えません。ここを理解しておかないと、車両保険を「車の値段ぶん」で考えて足りなくなります。
カーリースが悪いという話ではありません。リスクの形が所有とは違うので、備え方も変える必要があるということです。
まとめ
- カーリースのリース料に任意保険は含まれない。自分で契約する必要がある
- 含まれるのは自賠責まで(プランによっては自賠責も別)。自賠責は相手のケガのみ・1名120万円が上限
- 全損時は中途解約金が一括請求される。通常の車両保険は時価額までなので差額が自己負担になりうる
- リースカー車両費用特約なら中途解約費用に合わせて補償を設定できる
- ロードサービスは上位プランのみのことが多い。付かないなら保険かJAFで備える
- リース車は返却義務があるため、車両保険は所有車より外しにくい
※プラン内容や特約の取り扱いは変更されることがあります。契約前にリース会社・保険会社の最新情報をご確認ください。
保険料は「同じ補償」でも会社によって変わる
カーリース向けの特約を扱っているかどうかは保険会社によって差がありますし、同じ補償内容でも保険料は変わります。リース契約と同時に保険も決めてしまう前に、複数社の条件を並べて比べておくと判断しやすくなります。見積もり後に営業電話がかかってこないので、気軽に使えます。
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