MENU

ちょいのり保険とは?1日800円の補償内容と、車両補償で後悔しないプランの選び方

ちょいのり保険

親の車を借りて買い物に行く。友達の車で旅行に行って、途中で運転を代わる。よくある場面ですが、そこで事故を起こしたときに何が起きるかまで考えている人は多くありません。

借りた車の保険を使えば、たしかに修理費は出ます。ただし等級が下がるのは車の持ち主のほうです。翌年から数年にわたって、貸してくれた人の保険料が上がり続けます。ぶつけた本人ではなく、貸してくれた側が払うことになる。これはかなり気まずい話です。

そこで使えるのが、東京海上日動の1日自動車保険「ちょいのり保険」です。24時間800円から入れて、借りた車での事故を自分の保険で処理できます。

ただ、この保険はプランの選び方を間違えると「入っていたのに出ない」ことがあります。特に真ん中のレギュラープランには、あまり説明されていない条件が付いています。この記事では補償内容を整理したうえで、そこを重点的に書きます。

※アフィリエイト広告を利用しています。

目次

ちょいのり保険とは|24時間800円から入れる東京海上日動の1日保険

ちょいのり保険は、他人や親族から借りた車を運転するときだけ加入する自動車保険です。基本の条件は次のとおりです。

  • 保険期間は「日付」ではなく、利用開始時刻から24時間単位
  • 1回の申込みで最長7日間まで連続して加入できる
  • 対象は自家用乗用車(普通・小型・軽四輪)
  • 運転者本人・その配偶者・本人が役員の法人が所有する車は対象外(=自分の車には使えない)
  • 普通・準中型・中型・大型免許のいずれかが必要。仮免許・国際免許は不可

ここでいう「親族」に配偶者は含まれません。夫婦のどちらかが持っている車は、ちょいのり保険では守れないということです。この場合は、そもそも契約している保険の運転者範囲を見直すほうが筋の通った対処になります。

ちょいのり保険3つのプランと保険料|違いは「車両補償」と「弁護士費用」

プランは3つ。相手方への賠償や自分たちのケガの補償はどのプランでも同じで、値段の差は「借りた車自体を直せるか」と「弁護士費用が付くか」だけです。

スクロールできます
プラン保険料(24時間)借りた車の補償弁護士費用特約
シンプルプラン800円なしなし
レギュラープラン1,800円あり(対象事故限定条件付)
免責15万円
なし
プレミアムプラン2,600円あり
免責15万円
あり

全プラン共通の補償は、1日保険としてはかなり手厚い内容です。

スクロールできます
補償内容
対人賠償責任保険無制限
対物賠償責任保険無制限
対物超過修理費特約支払限度額50万円
搭乗者傷害特約(一時金払)保険金額1,000万円
治療1〜4日は治療給付金1万円/5日以上は入通院給付金10万〜100万円
自損事故傷害特約自動セット
ロードアシスト・事故現場アシストレッカー搬送、緊急時の応急対応、ガソリン配達など

対物超過修理費特約が最初から付いているのは地味ですが大きいところです。相手が古い車だと対物無制限でも修理費が足りなくなることがあり、その差額を埋める特約です。仕組みは対物超過修理費用特約は必要?対物無制限でも相手の車が直らない理由で詳しく書いています。

ちょいのり保険レギュラープランの落とし穴|「対象事故限定」で出ない事故がある

ここが今回いちばん書きたかったところです。

レギュラープラン(1,800円)にも借りた車の補償は付きますが、正式名称は「借用自動車の復旧費用補償特約(対象事故限定条件付)」。この「対象事故限定条件付」が曲者で、補償されるのはお車同士の衝突事故等に限られます

言い換えると、相手のいない事故は出ません。

レギュラープランでは補償されにくい例

  • 車庫入れで壁や柱にこすった
  • 輪留めや縁石にホイールを当てた
  • 狭い道でガードレール・ブロック塀に接触した
  • 電柱やポールにぶつけた

そして、借りた車でやらかしがちなのは、まさにこの手の単独事故です。

自分の車なら車幅も死角も体が覚えていますが、他人の車は感覚がまるで違います。ミラーの見え方が違う、ボンネットの先が見えない、内輪差の感じが違う。普段どれだけ運転していても、初めて乗る車の車庫入れは別物です。

つまり、レギュラープランは「一番起こしやすいタイプの事故」がすっぽり外れているということになります。車両補償を付けるつもりなら、私はプレミアムプラン一択だと考えています。差額はたったの800円。ここをケチって、いざというときに「その事故は対象外です」と言われるほうがよほど痛いです。

免責15万円と「駐車中は対象外」も先に知っておく

車両補償にはもう2つ条件があります。

  • 免責金額(自己負担額)15万円
    支払限度額は300万円ですが、修理費が15万円以下なら保険金は出ません
  • 補償されるのは運転中の事故だけ
    駐車中・停車中のあて逃げや盗難は対象外

バンパーを軽くこすった程度の修理費は、たいてい15万円に届きません。ちょいのり保険の車両補償は「大きく壊したとき用」と割り切って考えるのが正確です。小傷は自腹で直して謝る、そのくらいの心づもりでいたほうがいいと思います。

また、コインパーキングに停めている間にぶつけられた、というケースも対象外です。借りている以上そこも自分の責任として扱われがちなので、駐車場所は普段より慎重に選んだほうがいいでしょう。

交代で運転するなら「臨時被保険者に関する特約」を付ける

友達の車1台で旅行に行き、途中で運転を代わる。このパターンでよくある誤解が、「誰か1人がちょいのり保険に入っていれば全員大丈夫」というものです。

そんなことはありません。補償されるのは加入した本人が運転しているときの事故だけです。

複数人で運転を回すなら、「臨時被保険者に関する特約」をオプションで付けて運転者を追加登録します。追加保険料はプランごとに決まっています。

プラン臨時被保険者を追加する場合の追加保険料
シンプルプラン+400円
レギュラープラン+900円
プレミアムプラン+1,300円

もちろん、各自がそれぞれ加入するという方法もあります。人数と運転の分担次第なので、出発前に「誰がハンドルを握る可能性があるか」を洗い出しておくのがいいです。当日その場で「じゃあ次おまえ運転して」となったときが一番危ないので、そこは先に決めておきましょう。

【持論】貸す側から見ると、この保険はマナーの問題でもある

ここまで借りる側の話をしてきましたが、貸す側に立つと見え方が変わります。

私はNB8Cロードスターに乗っています。20年以上前の車なので、部品も塗装も同じ状態には戻りません。正直に言えば人に貸したい車ではないのですが、それとは別に、もし誰かに貸して事故を起こされたら、修理費よりも保険を使われることのほうが痛いという感覚があります。

3等級ダウン事故を1回やると、翌年から3年ほど保険料が上がり続けます。等級が下がるうえに事故有係数が適用されるので、上がり幅は思っているより大きい。合計すると十数万円という単位になることも珍しくありません。この仕組みは自動車保険の等級とは?事故でどれくらい保険料が変わる?で整理しています。

つまり、借りた車の保険を使うというのは、貸してくれた人に数年分の値上がりを押し付ける行為です。修理費を弁償すれば済む話ではありません。

逆に言えば、800円払ってちょいのり保険に入っておくというのは、「あなたの等級には手を付けません」という意思表示でもあります。車を貸す側からすると、黙って借りていく人と、事前に自分で保険を掛けてくる人とでは、次に貸すときの気持ちがまったく違うはずです。

車好き同士で車を貸し借りする場面は意外とあります。そのときに関係を壊さないための費用が24時間800円なら、私は安いと思います。

自分の車を持っている人は「他車運転特約」も確認しておく

すでに自分の車で任意保険に入っている場合、多くの契約には他車運転特約が自動でセットされています。借りた車での事故を自分の保険で処理できる特約で、この場合はちょいのり保険を使わなくても補償されます。

ただし注意点があります。

  • 使えば自分の等級が下がる(相手の等級は守れるが、自分が被る)
  • 借りた車の車両保険は、自分の契約に車両保険が付いていないと使えないのが一般的
  • 記名被保険者やその家族が所有する車は対象外になることが多い

特に2つめが見落とされがちです。車両保険を外している人が友達の車を借りて壊すと、他車運転特約があっても車の修理費は出ません。このケースなら、800円〜2,600円払ってちょいのり保険に入るほうが合理的です。

自分の契約に何が付いていて何が重複しているのかは、一度まとめて確認しておくと判断が早くなります。自動車保険加入時に重複しやすい補償・特約と見直しのポイントもあわせてどうぞ。

ちょいのり保険に加入できる車・できない車

対象は自家用乗用車(普通・小型・軽四輪)です。軽自動車も普通に加入できます。加入できないのは4ナンバーの貨物車のほうで、軽トラックや軽バン、ハイエースバンなどが該当します。見た目が乗用車に近い4ナンバー車もあるので、借りる前に車検証を確認しておくと確実です。

そのほか、次の車は対象外です。

  • 運転者本人・その配偶者・本人が役員の法人が所有する車(実態上の所有を含む)
  • レンタカー(「わ」「れ」ナンバーでカーシェアリングに使われている車を含む)
  • 車検切れの車、登録を抹消している車、実在しない車、運転する予定のない車
  • 二輪車

タイムズカーやカレコのような「わ」「れ」ナンバーのカーシェアは対象外ですが、個人所有の車をやり取りする個人間カーシェアなら、その車が条件を満たしていれば対象になります。ナンバーで判断すると分かりやすいです。

加入できない車種(2026年10月1日時点)

一部の高級車・スポーツカーは車種指定で対象外になっています。

  • NSX(ホンダ)
  • センチュリー(トヨタ)
  • アストンマーティン、ダイムラー、フェラーリ、ベントレー、マイバッハ、マセラティ、ランボルギーニ、ロールスロイス

国産で名前が挙がっているのはNSXとセンチュリーだけです。裏を返せば、ロードスターやシビックタイプR、GR86あたりの趣味車は普通に加入できます。友人のスポーツカーを少し運転させてもらう、という場面ではちょうど使える保険だと思います。

ただし、免責15万円という条件はここでも効いてきます。趣味車は部品代も工賃も高くなりがちなので、そもそも保険で全部片付くと思わないほうがいいです。旧車・スポーツカー側の保険の考え方は旧車・スポーツカー・セカンドカーの自動車保険で気をつけることにまとめています。

申し込み方法と、初回だけ引っかかる「7日ルール」

申し込みは、Webサイト・LINE公式アカウント・コンビニ(ローソン/ミニストップ/ファミリーマート)から。初回のみ事前登録が必要で、登録から申込みまで10分ほどが目安です。

ちょいのり保険は運転する1時間前でも加入できます。ただし、ここに初回だけの制約があります。

初めての利用で、事前登録した日から7日以内に使う場合は、シンプルプラン(800円)しか選べません。車両補償のあるレギュラー・プレミアムは、事前登録から7日を過ぎてからになります。

コンビニ申込みはさらに厳しく、初回は車両補償ありのプランを選べません。2回目以降のみ当日加入が可能です。

スクロールできます
申込み方法初回でも車両補償ありプランを選べるか
Webサイト事前登録から7日を過ぎていれば可
LINE公式アカウント初回でも可
コンビニ不可(2回目以降から)

あまり知られていませんが、LINE公式アカウント「ちょいのり保険(東京海上日動)」から申し込む場合は、初回でもレギュラー・プレミアムを選べます。急に借りることになって車両補償も付けたい、という場面ではLINE一択です。

とはいえ、事前登録は無料で、借りる予定がなくても済ませておけます。人の車を運転する可能性が少しでもあるなら、何もない今のうちに登録だけしておくのが一番確実です。免許証の情報を入れるだけなので、10分もかかりません。

保険料の支払いは、スマホがau・ソフトバンクなら月々の携帯料金と合算、それ以外はクレジットカード。コンビニのローソン・ミニストップならLoppiで手続きしてレジで現金払いです(申込券は発券から30分以内に支払う必要があります)。ファミリーマートは店頭のFamiポートからは申し込めず、先にファミリーマート専用サイトで事前申込みをしてからレジに行く流れです。

見落とされがちな「1日自動車保険無事故割引」

これから車を買う予定がある人には、知っておく価値のある制度があります。

ちょいのり保険を無事故で使った日数に応じて、その後に東京海上日動で自動車保険を新規契約するときの保険料が最大20%割引になります

スクロールできます
ちょいのり保険の無事故利用日数6等級(S)の割引率7等級(S)の割引率
5〜9日8%2%
10〜19日15%4%
20日以上20%5%

※2026年10月時点の割引率。新規のノンフリート契約であるなど一定の条件があります。

免許を取ってから親の車で練習を重ね、そのあと自分の車を買う——という流れなら、6等級スタートの保険料が2割引きになる可能性があるということです。初めて自分の保険に入るときは等級が低く保険料が最も高い時期なので、20%はかなり効きます。

ただし、これは東京海上日動で契約した場合の割引です。ここだけを見て「東京海上日動にしよう」と決めるのは順番が違います。他社の保険料がもともと2割以上安ければ、割引を使っても逆転するからです。割引率ではなく、割引を適用したあとの最終的な保険料と補償内容で比べてください。

まとめ

  • ちょいのり保険は24時間800円から入れる東京海上日動の1日自動車保険。1回の申込みで最長7日間
  • 対人・対物無制限、対物超過修理費特約50万円、搭乗者傷害1,000万円などは全プラン共通
  • レギュラープラン(1,800円)の車両補償は「お車同士の衝突事故等」限定。車庫入れの擦りや縁石ヒットなど単独事故は対象外
  • 車両補償を付けるなら、800円差のプレミアムプラン(2,600円)を選ぶべきというのが私の考え
  • 車両補償には免責15万円があり、駐車中・停車中の事故や盗難は対象外
  • 交代で運転するなら臨時被保険者に関する特約(+400〜1,300円)で運転者を追加する
  • 軽自動車はOK、4ナンバー貨物・二輪車・レンタカー・カーシェア(わ/れナンバー)はNG
  • 初回は事前登録から7日以内だとシンプルプランしか選べない。ただしLINE申込みなら初回から車両補償ありを選べる
  • 無事故で使った日数に応じて、東京海上日動の新規契約が最大20%割引

※本記事の保険料・補償内容は、東京海上日動の公式サイトに記載されている2026年10月1日時点の内容をもとにしています。制度は変更されることがあるため、加入前に必ず公式サイトの重要事項説明書と約款をご確認ください。
東京海上日動 ちょいのり保険(公式サイト)

自分の車を買ったら、保険は必ず複数社で比べる

ちょいのり保険は「借りている間だけ」の保険です。自分の車を持つことになったら、そこからは年間契約の任意保険を選ぶことになります。

そして初めて自分の保険に入るときが、生涯でいちばん保険料が高いタイミングです。6等級スタートで、年齢条件も不利。同じ補償内容でも会社によって数万円単位で変わるので、ここだけは最初に比べておく価値があります。補償を削って安くするのではなく、同じ補償のまま一番安い会社を探すのが正しい順番です。

\ 最大20社一括見積り /

あわせて読みたい

面白かった!役に立った!と思ったら 
シェアお願いします!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

仕事でもプライベートでも「安全運転」を意識しながら車とバイクに乗っています。ゴールド免許を4回連続更新中、自動車保険は無事故で20等級を維持。JAF公認モータースポーツにも参戦し、ジムカーナ・ダートトライアル・ラリー(Bライセンス)や富士スピードウェイでの富士チャンピオンレース(Aライセンス)を経験、富士スピードウェイ・袖ヶ浦フォレストレースウェイの走行ライセンスも保有しています。「スポーツ走行と安全運転」は矛盾しないというのが持論です。

コメント

コメントする

目次